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『山と生きる』

『山と生きる─内間木安蔵家の暮らし』

名久井文明、名久井芳枝著
実測図:岩手大学人文社会科学部学生
2001年9月刊 B5判 371頁
実測図およびその他図版411, 写真53
定価 4095円 送料(1冊分370円)

懸命に「山と生き」た人々の暮らしの全容を浮かび上がらせた一書。

岩手県北部北上山地の懐深く、自然と共生しながら代々(150年間)暮らしてこられた一家の生活を、自然環境、生活空間、暮らし、生産生業、社会生活という項目をたてて見つめています。

研究者の主観に左右されにくい、伝統的諸技術の分析で得られる情報に重きを置き、有形民俗資料を実測図で記録し、さらに綿密な聞き取りを重ねるという方法による調査。その結果必然的に得られた情報を整理し構築しています。

調査は10余年にわたり、260余名の学生が参加。この調査で研究者が多岐にわたって示唆を得た成果は、下記のようにまとめられています。

名久井文明
 「終章 もうひとつの考古学に向けて」
名久井芳枝
 「付編1 糸作りから機織りまで」
 「付編2 [つむ]の使い方・[糸撚り車]の使い方」
 「付編3 織り─その原点と[はたし(機)]」

【目次】

  • 序章 山村の生活─自然との共生─
  • 第1章 内間木集落
    • 第1節 環境
      • 地理的位置
      • 自然
      • 外界から出入りする人々・もの
  • 第2章 生活空間
    • 第1節 住まい
      • 建築
        • 木の伐り出し
        • 製材・大工仕事
        • 大工道具
        • 建具製作用具
        • 家具製作用具
        • 道具の手入れ用具
        • 屋根葺き
        • 家の傾きの修正用具
      • 建物等の配置・間取り
    • 第2節 生活用具の収納場所
  • 第3章 暮らし
    • 第1節 一生の暮らし
      • 結婚
        • 女性の生理
        • 出産
      • 育児
      • 保健
    • 第2節 一年の暮らし
    • 第3節 日々の暮らし
      • 炉端
      • 照明
      • 衣生活
      • 食生活
        • 日常の食べ物、行事・儀式の日の食べ物
        • 調理関連用具
        • 食器・箸・膳
      • 道具・用具の製作
        • 用材の種類と用途
        • 用具の製作場所
      • 家の周り
      • 山や川の利用
          • 植物の採集
          • 動物の捕獲
          • 春木伐り
          • 漁獲
          • 川の水の利用
  • 第4章 生産・生業
    • 第1節 農耕
    • 第2節 畜産
    • 第3節 炭焼き
  • 第5章 社会生活
    • 第1節 共同作業/結いこ
    • 第2節 物々交換/けやぐ
  • 終章 もう一つの考古学に向けて(名久井文明)
  • 内間木家資料調査の歩み
  • おわりに
  • 索引
  • 付編(名久井芳枝)
    • 付編1 糸作りから機織りまで
    • 付編2 [つむ]の使い方・[糸撚り車]の使い方
    • 付編3 織り─その原点と[はたし(機)]